ある女子大生が言った「ブスはダメなの。ブスは性格悪くなちゃうから」について

ある女子大生が言った「ブスはダメなの。ブスは性格悪くなちゃうから」

 

「身も蓋もない」と思わず僕はシャウトした。

 

シャウトしながらも僕はこのような台詞を聞くのが二回目なのを思い出した。

 

友達の母親も彼が実家を出る時にこれと同じようなことを言った。

 

まるで巣立つ子供への人生の最後の教育のように言った。

 

「ブスはやめなさい。ブスは。性格悪いから」

 

なんて身の蓋もないことを言う母親なのだろう。

 

それほど孫の顔を美しくMAKEしたいのだろうか?

 

当時の僕はやっぱりシャウトした。

 

 

「なんで?」と僕は彼女に聞いた。

便利なフレーズである。これだけで女性と1時間は話せるし、

ここに「大変だね」を加えたらだいたいの女性は持ち帰れる。

 

 

「ブスは受け取る優しさが少ないの。だからあげる優しさがないの」と、

女子大生はストローをイジイジしながら答えた。

 

正義君Aはこう言うだろう。

「美人もブスでも性格悪い人はいるし、性格がいい人がいる」

 

女性さんBはこう言うだろう。

「ブスとかひどい!女性を容姿で決めるのはよくない!」

 

定義君Cはこう言うだろう

 「そもそも美人の定義は時代によって違う。昔、美人の顔は...」

 

 

僕は「大変だね」と言った。

 

同時に僕は就活時代のこんな法則を思い出した。

「OB訪問で文化系サークル出身のOBは奢ってくれない」

 

角刈りで私服は「THE NORTH FACE」しか持っていない体育会に所属している出席代筆のキャンパスメイトがこんなことを教えてくれた。

 

「体育会は一年生の時に全部奢ってもらうから、先輩になった時に後輩に金をださせることができない」

 

逆を言うと、奢ってもらったことがない先輩は後輩に奢るという発想ができないのだ。

 

社会人になってからもそれは感じる。先輩が奢る社風なら、その後輩が先輩になった時に後輩に奢り、逆もまた然りなのである。

 

これは優しさにも言えるかなあと思う。

助けてもらった人は良くも悪くもすぐ手助けするけど、

あんま助けてもらえなかった人は「自分で解決しないの?」とちょっと怖い返しをしてくる。

 

「美人ってびっくりするくらいみんなに気にかけてもらえるの」

「1挙1動で優しさを受け取れるの」と女子大生は僕の思考中に一人で語りだした。

 

 

 

あー、それっぽいこといって悦に入ってるな

と思ったが、なかなか良いことを言っている。

 

美人に何が大変かって聞くと「多すぎる気遣いが大変」というのを聞いたことがあるくらいだ。彼女達は多大な優しさを受け取っている。

 

一部のそこで調子に乗ってしまう層もいれば、世界はこんなに優しいのだから自分も相手に何かしてあげなきゃと優しさの伝道師になるのではないか。

一方、気にかけてもらえなかった人から見た世界は残酷だ。だれも助けてくれない。自分の力で切り開くしかない。だから後輩へも自然とそうあってほしいと思うのではないだろうか。

 

僕は「大変だね」と言った。